丁寧な仕事と心の豊かさ

母の使っていた糸キリ鋏を使いながら、長年の使用に耐え、持ち手部分のところに鶴の形が形成されており、歯となる部分は鶴の嘴という、そのきれいな作りと丈夫さに、<丁寧な仕事>と、それを大事に使うという<心の豊かさ>というものについて、考えさせられました。

 

ちなみに、自分用に買ったのは、100円ショップの、持ち手がプラスチックの普通の鋏が小型化したようなものです。でも、これでも、よく切れるんですよね。作業自体には支障はきたさないのですが、なかなか、思い入れはもちにくい、まして、これを、息子や、息子のお嫁さんが継承してくれるとは、ちょっと、思いにくい。

 

高い物には、高いものなりのよさがある、と、言いますが、結構これまで、<は?それって見栄でしょ?>と思ってきましたが、少し、大人になって、心の余裕をもてるようになってきたのか、短くなってきた人生を丁寧に生きたいという日々をいと惜しむ気持ちがましてきたのか、ちょっと、センチメンタルな気分の先生でした。