☆高性能な薬☆胃潰瘍・逆流性食道炎

胃潰瘍・逆流性食道炎に関しては、高機能というよりは、現在のお薬は高性能、という感じです。

 

私が研修医の頃は、ガスターに代表されるH2ブロッカーという種類のお薬しかなく、胃潰瘍で出血して入院となると、H2ブロッカーを持続点滴したうえでの絶食入院で、さらに胃粘膜表面を保護するドロドロの液体を内服して頂く、という感じでした。

 

それが、ネキシウム・ランソプラゾールに代表されるPPIという薬がでてきて、胃潰瘍が数日で表面上軽快していく、まずは、入院レベルの発症を大きく抑制するということで、胃潰瘍による入院というものが、激減しました。

これは、もう、画期的というか、衝撃でしたね。

 

でも、みぞおちのシクシクした持続的な痛み(おそらく、ひどい胃炎や胃潰瘍)を、3-5日程度で症状緩和してくれるPPIですが、さらにその後でてきたP-CAB(タケキャブ)は、1-2日で症状を緩和させます。

 

たった、数日、確かにたった数日の差ですが、みぞおちのずっとシクシク痛いつらさというのは本当につらいですし、もちろんのこと、食欲もなくなりますし(食べたい気持ちがあっても、この痛さ・食べた後の胃もたれをを思うと食べれない)、この数日でも早く楽になるというのは、すごく意味があります。

 

本当につらい時には高性能な薬を、日常的には容量を減らしたり、ひとつ前の世代のお薬で経過をみる、これが、今の逆流性食道炎・胃潰瘍の在り方と思います。