扶養内の補助がなくなる、とか、とりあえず女性も家にいないで外で働いて、とかいう風潮ですが、まだまだ、女性が働くということは、世間に十分な体制と理解があるとは、言い難いと思っています。
子育て中は子供の都合で、もう少しすすめば介護の都合で、やっと家庭が落ち着いたと思ったら<この年齢ではね・・・>、どのタイミングで働きだしても、しんどくつらい状況です。
女医や看護師(女性)だと、ライセンスもちで、いつでも働けていいな、とか思われるかもしれませんが、確かに、何歳でも仕事はあります。
でもね、45歳を超えると、極端に条件が悪くなります。ターニングポイントは45歳と、私は思っています。
だって、35歳くらいで、子供が保育所・幼稚園に行きだして仕事に復帰して、家庭の事情を加味してくれるところで10年働いて・・・でも、第一線からはずれて、そこで10年を超えています。
さて、そこに、35歳くらいで、子供が保育所・幼稚園に行きだして仕事に復帰くる女医さんや看護師さんがきました。
この35歳の女医さんや看護師さんと、第一線から離れて10年以上の女医さんや看護師さん。どちらを医療機関は採用したいですか?
ここで、好条件の仕事は、世代交代(要するに雇止め)です。
え、そんなん、不当解雇って訴えでたらええやん?と思うかもしれませんが、医療業界は狭いので、そんなことをしたら悪名が轟いて、次の就職に差し支えるし、そもそも、医療機関側の気持ちもわかるし、後輩たちに好条件を渡してあげたいと思う気持ちが強いので、医師や看護師は、ほとんど、もめずに、世代交代します。先輩たちも、そうやって、私たちにポストを渡してくれてきたというのも理解してますしね。ここまでありがとうございました、という気持ちの方が強いのかもしれません。まぁ、条件が悪くなっても、まだまだ仕事はあるから、ということかもしれませんね。特殊な世界です。
さて、45歳からは、45歳からにあった仕事を探すことになります。
でも、45歳からやばいかも?と、いち早く気づけた人は、40台前半で、なんとか常勤に戻るか、40歳前半が若手といわれる条件のいいところを探すか、独立(開業・訪問看護ステーションの立ち上げやケアマネ転向)するか、など、先を見据えた行動をとります。
しかし、45歳から、せっかく覚えた仕事、なじんだ職場を変わりたい人はいないでしょう。
当院のスタッフさんには、45歳・50歳以降も輝ける人材にならないとだめよ、と、常々、話しています。
当院から徒歩10分圏内に、スタッフさん全員が、60歳代、70歳代?で揃っているクリニックがあるのだとか。
スタッフさんが教えてくれたんですが、<年齢に関係なく先生から信頼されて、大活躍中。彼女たちを目指して頑張ります!>と言ってくれます。お手本がいるって、いいですね。
まだまだ、安定雇用が難しい女性たち!輝く2023年でありますように!
2020年9月2日分の再掲載です。
まだまだ、若い30代、勢いのある40代・・・50歳なんて、まだまだ、と、思っているかもしれません。
でも、特に、40歳に入った時点から、果たして、自分は、50歳になった時に、なにを武器に、なにを求められて、仕事をしているだろうと意識することは、とても大事です。
医者だって、そうです。50歳を超えてくると、下を育てる力はあるか、研究で人を導けるか、圧倒的な技術力があるか、組織を動かしていく力があるか、ただ、医者としているだけでは、どんどん、(与えられる・することのできる)仕事の質が落ちていきます。だって、最新の知識、体力・気力のある若手が、どんどん台頭してくるわけですから、とってかわられますよね。
当院の看護師さん・受付さんにも、すごく、そのことの意識をもってもらうように、よく、話をします。
当院で、最新の機器をたくさん使えるようになって、患者さんへ、最大の気配りをできるようになって、どこにもいっても通用するように、50歳になった時に、しっかりとスキルを身につけた求められる看護師さん・受付さんでいれるように・・・と。しっかりと、スキルを武器にできる人材となるように、話をしています。
いつまでも、裏方ではなく、最前線、表舞台で、輝けるように。
40歳までは伸びる。
40歳からは、そこまで身に着けたものを発展させる。
50歳からは、もてる力で勝負する。
60歳からは安定期。
私のもっているイメージは、そんな感じです。