<統合医療>という言葉をご存じですか?

大変恥ずかしいことに、<統合医療>という言葉を、つい、最近まで知りませんでした。

 

統合医療とは、厚生労働省が公に定義を示していて

 

「統合医療」は、近代西洋医学と相補(補完)・代替療法や伝統医学等とを組み合わせて行う療法

 

のことです。

 

当院で行っている医療はこの近代西洋医学にのっとった治療ですが、私自身は東洋医学(漢方や鍼灸など)や、民間療法(サプリ)、患者さんご自身が思う運動などを否定することはなく、近大西洋医学をきちんと享受したうえで、他の療法を組み合わせるのは、体調に問題がなければ思いのままに・・・と、お話しています。

 

最近、癌の話でのUPが続きましたが、本当に、癌がみつかると日常が一変します。それを日々、医療現場でみているだけに、自分が癌になった時・・・・、ということへの恐怖感というのはすごく、日々、健診受診や情報集めをしてしまうわけですが、そのなかで知った<統合医療で癌に克つ>  ☜クリック という雑誌を定期購読してみることにしました。

 

一般の方向けの本なのですが・・・・・癌にどんな(補完)治療があるのかを示してくれる本なのですが・・・・癌がわかったばかりで、動揺冷めやらない時に読まれるのは、あまりお勧めしません。少し、落ち着かれて、または、第3者的に読まれるのは、大いにお勧めします。

 

身内や自分自身に癌がわかったばかりの時は、私自身も母の闘病で経験していますが、あまりにも動揺が激しく、なんにでもすがりたい、稀なケースの軽快例、治癒例も、<自分たちもこうなれるのではないか>と高い期待をもってしまったりして、冷静な判断を完全に、そして、<無自覚に>失っています。

 

そんなときに、この本を読んでしまって治療にすがると、スピリチュアルな治療に関しても記載はありますので、傾倒してしまう可能性も大いにあります。

医者の実兄も、母の末期がんがみつかった当初は、これはほんとの話で、何か母にとっていいことはないかと探す中で、そばに置くと癌が治る壺、というものを、本気で<ポチっ>としそうになって、ふと、壺では病気は治らないのでは?と、思い直した、と、言っていました。

私も、母の大好きなお花をたくさん部屋に飾ると、花の生気が母の病気を吸い取ってくれる、と、本気で信じて、一時期、母の自宅の居室を、花で埋め尽くしていたことがあります。(素直に、母が喜んで、活き活きしてくれていただけですが、その時は、花の生気が~、と、ものすごく依存していました。お花に。花がないと、母の病気が悪化するとまで思いつめていましたね。)

 

癌は、やはり、<死>に直結する病、という気持ちを患者さんに与えますので、告知された患者さんやご家族のその動揺というのは、計り知れません。情報を得てほしい、でも、そこに傾倒しすぎない、このバランスをもって頂けるように、うまく、情報をお伝えしたいと思っています。