アルコール依存症の話

γーGTP(ガンマージーティーピー)という肝機能を知る検査項目があるのですが

 

アルコールに特化した肝機能異常を知る指標となっています。

 

γーGTPが高いと、医師から、<結構、お酒を飲んでいませんか?>と言われてしまうわけですが

 

実際に飲酒している人で、自分が、どの程度、依存しているのか、わかる人は、いないと思います。

 

なぜなら、自分がわからないから。

 

子供が大学に入って、気が緩んで、例えば、仕事終わりに、はぁ~、かえってお酒でも飲んでのんびりしたいな、とか思うようになったわけですが、一時期、なんか、毎晩飲む日があって、ええ?なんか?毎日飲みたくなる、これ、おかしくない?と焦ったことがあります。わたし、アルコール依存症になってるんちゃう???

 

で、クリニックにおいてある、γーGTPが高い人向けの、アルコール依存症を少し疑ってもらうための小冊子最後の方のページの、点数化をやってみたら、

 

全然依存症じゃなくて、単なるアルコールが楽しいだけの人でした。

笑いました。

でも、本気で焦っていたので、こういう点数化して自覚するものがあると、いいよなぁー、と、しみじみ、思いました。

 

お酒での失敗がなくても、アルコール依存症ってあります。

γーGTPが高くて、アルコールの本を渡されたら、ぜひ、一度、最後の方のページの点数化やってください。

 

ちなみに、この小冊子、すごく内容が、優しいんです。大好きな小冊子です。

 

アルコールを叱るのではなく、アルコールって楽しいよね、うんうん、わかるわかる、でも、ちょっと、読んでみてくれる?っていうアプローチが、患者さんに渡しやすいし、説明して渡すときにも、患者さんとの間で、笑いがでます。こういう本を作れる製薬会社を信用しています。そこに、愛があります。