当院では、生活習慣病で通院中の患者さんにも、便秘や下痢、胃痛
腹痛、排尿遅延など、なんらかの症状のある方には、積極的にがん検査を
お勧めしています。
(当院でできる癌検査は、血液検査での、腫瘍マーカーチェックです)
その中で、<軽度の腫瘍マーカーの上昇>は、単なる炎症の場合も
ありますが、もしかすると、早期がんが少し成長したところで、とらえて
いる可能性があります。
先日、ほんの少し腫瘍マーカーが上昇していた男性患者さんに、念のために、
大きな病院での精査を受けて頂いたところで、担当医の先生も、<この値なら、
おそらく大丈夫ですよ>とおっしゃったそうで(私も、おそらく、問題ないとは思うけど
念のためにいっておきましょうとお話していたので)安心していたら、
画像診断をしたら、怪しい影がある・・・と。
ご本人も大層ショックを受けておられました。
そして、相談されたのが、
<先生、妻には、このタイミングでいうのがいいでしょうか?>
・・・・・・・・・・ここまで、大層なことにならないと思って
お話をしてなかったんですね。
さて、これは、責任重大です。
<う・・・・ん、私なら、ここで言ってほしいかな?だって、
いきなり、癌です、って言われたら、もう、ショックすぎて。
せめて、可能性がある・・・程度の時に知りたい>
私の隣にいた看護師さんも
<私も、このタイミングに知りたいです>
<だよね~>
そして、考えたのは、この段階で知れば、結果を一緒に聞きに行けて
担当医から、今後のことの話も聞くことができて、いろいろな覚悟が
できるからです。
普段から、夫婦で、親子で、<もしも、大きな病気がみつかったら、
どのタイミングで話してほしいか>、そんな話も時折しておいてくださいね。