0.08%の副作用★ステロイドでアナフィラキシー

当院では、痛風発作患者さんに、受診当日のみ消炎目的で少量ステロイドの点滴を行っていますが、先日、<ステロイドでアナフィラキシー(軽症)>がでました。

 

みなさんもご存じのように、ステロイド剤って、アナフィラキシーの時に、2次的な症状を抑えるために、通常量~大量投与します。要するに、免疫系を抑える薬なんですね。

 

免疫を抑える薬で、激しい免疫反応症状がでる。あり得ないと思うことですが、あり得るわけです。

 

もちろん、戸惑いながらも、アナフィラキシー用セットはすぐに看護師さんがもってきてくれましたし、軽症であったため(血圧低下・全身の発赤かゆみ・目の充血は出現したけど、呼吸苦・意識低下はなし)処置を迅速に行って、30分ほどで症状も緩和して徒歩で帰宅して頂きました。

 

以前投与したときも、軽度のかゆみがあったんだけど・・・というお話だったので、看護師さんの点滴内への薬剤注入間違いではないです。

 

調べてみたところ、非常にまれな副作用で出現率は0.08%、当院で使用しているステロイド剤で、このような症状がでるようです。1250人にひとり。

当院は、開業7年目(正確には、6.5年)ですが、おそらく、毎月3人痛風発作を治療していても、まだ、250人程度なんですね。非常にまれな副作用にあたりましたが、おおごとにならなくて、ほっとしているところですし、看護師さんの日常のアナフィラキシー対応が行き届いていることも実感できました。

 

今回は、症状の出方が緩徐で、点滴が終わってからの患者さんからの訴え、看護師さんからの報告だったのですが、今後は、投与しばらくしたら、抗生剤と同様に、タイマーをかけておいてお声がけをすることにしました。

 

もともと、患者さんが点滴をしているときは、チラチラ看護師さんが注意を払えるように、患者さんが看護師さんに訴えやすいように、カーテンは少し開けるようにしていたのですが、コロナの感染対策で、きちんとカーテンを閉めるようにしたので、患者さんには、なんかおかしいと思ったらすぐにお声をかけて下さるように、看護師さんも意識してお声がけするように徹底したいと思います。

 

よろしくお願いします。