若いときは、患者さんを前に
それは知りません
は、言えませんでした。
<は?だから若い先生はあかんねん><だから、女医はいややねん>、と、真正面から言われるのが、悔しく怖かったからです。
でも、この年になると、重ねてきた年月こそが信用となり
申し訳ないけど、その薬は知らないわ、その疾患はわからないわ、が、言えるようになりました。
つまりは、きちんと、わかってくれる先生につなぎますね、ということなんですね。
患者さんにしてみれば、ものすごく大きなことです。
知りません、と、言えないということは、その方面にはド素人でも、当面の間、なんとかせねば、ということなんですよね。
もちろん、猛勉強しますが、最初から、診れないなら診れないと正直に言って、どの方面の先生につなげばいいのかわかるわけですから、そうしてあげたかったです。
患者さんにご理解いただきたいことは、医者ひとりで、なにもかも診る、なんて、私は無理だと思っています。
それぞれの科の先生が、ご自身の専門分野を、命をかけて勉強してきて診療しているんです。
それぞれの疾患、それぞれの病態に適した先生にかかってこそ、長年診療してきた経験の恩恵を患者さんは存分にうけることができるんです。
医療なんて、疾患なんて、それぞれの個体特有で、まったく、教科書どおりなんかではないです。
だからこそ、<教科書どおりじゃん>という患者さんに出会ったときに、そんな言葉がでるんですよ。
でも、これは、現役世代、における話だと思います。
先生によっては、広く、浅く(それなり深く)、いろんな診療科に精通している先生がおられます。
お年を召してきて、そんなにあちこちいけないわ、という方は、そういう先生が向いていると思います。
適材適所、その年、その疾患で、適した医療機関は違います。
なんだか、ほんとにこれでいいのかしら?と、思われることがあればご相談ください。
もちろん、当院に通院中のかた、他院に通院中の方、遠慮なく、ご相談ください。

