<先生、どうして、よくしようとするの?>

うぅ、今日、題目は患者さんからの発言で、90歳越えながら

矍鑠(かくしゃく)としたご婦人のかんじゃさんからの

問いかけでした。

 

<先生、私、もう、90歳を超えているのよ、いつ死んでも

おかしくないわ。それなのに、どうして、悪いところをみつけて

お薬をだそうとするの。もう、お薬も何も要らないわ。

自然のままでいいのよ・・・・>

 

でもでも、すごい高血圧・重度の動脈硬化・そして、聴診器を

あてると、<シューシュー>音のする心雑音。

 

ほっておけと言われても、今、こうして、90歳でも元気に

日々楽しく生きている患者さんだもの、最期のその時まで、

病とうまく共存してほしい。

医師として、自然と思ってしまう思いなんですね。

 

結局、大きな病院にまでいっての精密検査はしない、でも、

当院でできる検査はしっかりして、健やかな毎日を送って

頂ける最低限のお薬は服用してもらう、というところで

折り合いがつきました。

 

人生を全うするうえで、本人の意向を重視するというのは

大事なようで、なかなか100%尊重とは、いかないもんですね。

 

でも、今日は、とっても考えさせられました。