下血した(便器に血がでた)という場合、一番多いのは、素直に<痔>です。
ですので、<まっかな血がでた>と患者さんに言われた場合は、医者は、あまり心配しない場合が多いです。
<あ、痔ですね、痔のお薬をだしておきましょう>
これが、基本的な対応です。
ただ、実は、これが癌からの出血であった場合は、結構、大変なのです。
みなさんは、大腸癌、という言葉はよく知っていて、警戒もしていますが、実は、一般的に大腸、と言われる腸のさらに下に、S状結腸という<糞だまり>的な腸があり、最後に、<しぼりだし機能>のある直腸というものがあります。
このS状結腸癌、直腸癌の場合、癌が崩れて出血する場合は、痔と同じように、真っ赤な血が、便器を汚すことがあります。
下血した場合、一番に受診してほしい科は、<外科>、です。
ですが、なかなか、クリニックで、<外科>という標榜を探すのは難しいと思いますので、<内科>を受診して、そこから、紹介を受ける、ということもできます。
当院では、女性には、女医さんがいるクリニック(この場合は、内視鏡クリニックになるので外科でありませんが)を紹介しています。
恥ずかしからず、単に<痔>と思いこまず、下血のある場合は、当院へご相談下さい。