がんになった緩和ケア医が語る「残り2年」の生き方、考え方
の著者(存命中)が、関本剛先生です。
先生の存在を知って、しみじみ思うのは、先生ご自身のことよりも、奥様のこと。
末期癌患者さんと過ごす、パートナーの家族の思いというのは、患者さんご自身よりもはるかに、つらく、重く、そして、長い道のりとなっていきます。
小林麻央ちゃんの闘病中の海老蔵さん、そして、今の海老蔵さんを思うと、本当に、まさに、胸が締め付けられる思いがします。
あり得ないとわかっているのに、まだ、患者さん本人が普通に日常を送れている間は、このまま元気になってくれるんじゃないか、この時間が、まだまだ、続いてくれるんじゃないか、少し弱ってきても、また、持ち直してくれるんじゃないか、期待と、失望と、現実との間を、もう、大きく行き来することになります。
医師でもある兄は、母の末期癌がわかったときには、いろいろな最新医療を調べるなかで、<元気になる壺>をみつけ、<これで、お母さんが治るなら>と、買いそうになり、<はっ!>とした、と、言っていました。まさに、藁をもすがる気持ちになったんでしょうね。
私は、花好きな母のために、母が在宅中は、部屋中、花園?というほど、花という花で、部屋を飾っており、花の生気が、母にうつって、母が元気になる、と、かなり思い込んでいました。
医療を勉強している、私たちでも、愛する大事な人を失う前って、こんな感じです。
先生が、一日でも長く、自分らしく、そして、家族の思いにそって、生きていてほしいと、願っています。