猩紅熱(しょうこうねつ)と溶連菌感染症

猩紅熱と溶連菌感染症は、<同じ病気>です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

溶連菌の感染によって、全身に紅い発疹(ほっしん)が現われる病気です。
かつては、死亡率が高かったために、法定伝染病(ほうていでんせんびょう)に指定されていましたが、抗生物質療法を行なうと、症状が3~4日で消え、見かけ上は治ったようになります。
このため、近年は、猩紅熱という診断名の使用を避けて、法的な規制を受けないという病名で溶連菌感染症として治療することが多くなっています。
したがって、届出数は非常に減少していますが、実数はあい変わらず多く、注意の必要な病気です。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

溶連菌感染症は、心臓・腎臓にまでひどい症状を起こすことがあり、医者にとったら、すごく怖い病気なのに、感染者が多く、びびる病気です。

 

当院で、<溶連菌感染症の可能性がありますから検査しましょう>と説明しても、いまひとつ、患者さんのリアクションは、<そうなんですか?先生が言われるなら検査受けますけど・・・・>という感じですが、先日、少しご年配の方に、<昔は、猩紅熱と言われていて・・・・>というお話をしたら、<え、溶連菌感染症って、猩紅熱のことなんですか!!!わたし、子供のころ、入院しました>と、すごい反応されました。

 

そっか・・・溶連菌感染症と同時に、猩紅熱と呼ばれていた時代の話をした方がよいのか・・・・と、考えさせられました。

 

私からみると、インフルエンザより、よほど、溶連菌感染症の方が、症状、その後に激烈に悪くなることがあるので怖い印象ですね。

喉の痛みから始まる発熱の患者さんは、できる限り、溶連菌感染症の検査を受けて頂きますようにお願いします。抗生剤、すごく効きます。

 

ちなみに、先生も罹ったことあります。かなりの重症で。腎機能異常が、その後でなくてよかったです。今にしてみれば、本当に、危ない橋を渡ったな・・・・という感じです。ヒヤヒヤ・・・・・。