医師として、いろんなシーンで、患者さんの涙をみることがあります。
喜び、哀しみ、安堵、悔しさ・・・・・。
すべての涙に寄り添っていくわけですが、安堵の涙に、その人のこれまでの想いがすべて凝縮されて涙となって吐露できたことに、こちらが、安堵します。
例えば、
これまでつらい症状を訴えてきても、<検査値異常なし>で済まされていたことが、まずは、<つらい症状>として受け止めてもらえたことに対する安堵。
自分の病気が診断されたこと、治療方針がたったことへの安堵。
普通のお風邪だったとしても、忙しい子育てに、医師が思いを寄せたことに対して、ふっと気が緩んで涙される方もおられます。
自分で気づかないうちに、自分の気力と我慢で支えていたものを、ふっと、荷を下ろすことができる、気づきへの一歩になる。そういうことをお手伝いできるクリニックでありたいと、思います。