りんご病の次は、マイコプラズマ肺炎が、はやっているらしいです。
今日、終業後、3Fの森田先生のところに雑談にいってきて知りました。
(森田先生とは年が近いので仲良しです)
マイコプラズマ肺炎は、<臨床症状に比べて、肺のレントゲン像が激しい>
<オリンピックの年にはやる>というのが、医師国家試験の肝ともいうべき
特徴ですが(苦笑)、マクロライド系抗生物質という対応するお薬があるので
きちんとした診断の下で内服すると治ります。
ただ、じゃ、はやっているんだし、お風邪の人には、みんな、マイコプラズマ
かも?って、マクロライド系を出したらいいんじゃん、と、思われるかも
しれませんが、呼吸器にとって、このマクロライド系抗生物質は、本当に
乱用しちゃいけない、とっても大事なお薬なんです。
私は、むやみやたらと使って、その人の体内に、マクロライド系の効かない
病原体が発生する方が怖いので、慎重に使うようにしています。
焦る気持ちはわかりますが、きちんと診断がついてから、マクロライド系は
服用するようにしましょう。
お風邪かな?もしかしたら、マイコプラズマ?と、不安に思われたら、まずは
検査を受けてみましょう。
当院でも検査が受けれるように、早急に手配いたします。
そして、確定してから、マクロライド系は服用するようにしましょうね。
長い目でみた場合、温存しておきたい大事な薬の一つが、マクロライド系抗生物質です。
私自身は、滅多なことでは服用しないので(大事に、本当にマクロライドしか効かない
病気の時に服用したいから)やっぱり、患者さまにも、安易に処方する気になれません。
ちなみに、某製薬会社のマクロライド系抗生物質には、気道粘膜修復作用があると言われており、
お風邪が長引く症例の場合、抗菌と気道粘膜修復を狙って処方する場合があります。
抗生物質は、本当に、何を狙って、どういう考えで処方するのか、考え抜いて
処方したいと思っています。
もしかして、お風邪でマクロライド系が処方されていなくても、院長は、真摯に
考えて、出していないんですよ。ご理解くださいませ。