スポーツドリンク(飲みすぎに注意!)

お風邪などで発熱しているときに、スポーツドリンクを飲んでいる

患者さまがたくさんおられます。

弱った体への水分補給には本当に適していると思いますが、過剰摂取には

注意が必要です。

 

<スポーツドリンクとは?>

厚生労働省 健康情報サイトより

スポーツドリンクとは、スポーツの前・中・後に水分の補給と糖質を中心としたエネルギー源の補給、ビタミンやミネラルを補給する飲料の通称です。清涼飲料水より糖質の含有量は低く抑えられています。それは体液の濃度より飲料の濃度を低くし、浸透圧を低くすることによって小腸で速やかに水分を吸収しようとするためです。一般の清涼飲料水の糖類が約10%濃度であるのに対し、スポーツドリンクの糖類は約5%濃度(6%上限)です。スポーツをしていないときに飲むスポーツドリンクは清涼飲料水と同じように、多飲はエネルギーの過剰摂取につながりますので注意が必要です。

 

<ペットボトル症候群>

厚生労働省 健康情報サイトより

いわゆる「ペットボトル症候群」とは、炭酸飲料や清涼飲料水の多飲により吸収の早い糖類が高血糖状態をまねくことをいいます。血糖値が上昇すると喉が渇くため、さらに清涼飲料水を飲むという悪循環に陥ってしまいます。重度の場合は、意識朦朧・昏睡などの症状を呈すこともあります(糖尿病性ケトーシス)。清涼感のある甘みを好む学童期や透明度のせいでエネルギーがあるように認識しずらいなどの理由が、この状況に陥りやすくさせます。

 

<上手な水分摂取とは>

当院では、スポーツドリンクを飲用する際の注意として、<お水で半分に薄めながら>と指導しています。カロリーオフの場合もですか?と聞かれる場合がありますが、<濃い味よりは、薄めの味の方がたくさん飲めますからね、カロリーオフの場合でも、お水で半分に薄めてくださいね>と、説明しています。

とても簡単な方法としては、2Lのお水のペットボトルに、スポーツドリンクの粉を1袋混ぜる方法です。通常、スポーツドリンクの粉は1L用なので、この方法だと、最初から半分に薄めたスポーツドリンクが作れます。

 

<嘔吐・下痢の場合>

嘔吐・下痢の場合は、水分摂取が難しかったり、水分が排出されて奪われてしまったりするので、少しでも有効な水分摂取という意味では、上記の方法は有効ではあります。しかし、そもそも、吸収に働く消化管が弱っているので、吸収能力も落ちているわけですから、水分を大量にとればいい、というものではありません。<適量を守る>ということも、重要になってきます。特に、腸液は、特別なミネラル分を大量に含んでいるので、下痢が高度に続く場合は、体内のミネラルバランスがくるいがちです。速やかな点滴治療での水分(ミネラル)補給が必要な場合がありますので、できるだけ早い段階での受診をお願いします.