脂質異常症に関しては、高性能といわれるスタチン、というお薬がではじめてから、もう、20年はたっていると思います。スタチンというお薬が進化して、ストロングスタチンが主流になっていますが、それでも、系統は同じです。
脂質異常症というのは、中性脂肪(トリグリセライド)が高いか、総コレステロールが高いかで、加療するお薬は全然違うのですが、両方が高い場合、両方に薬をだすと副作用が強くでると言われていて、特に問題となる中性脂肪か、総コレステロールのいずれかを加療する、というのが、安全面からは重視されてきました。
それが、今では、安全に、両方のお薬を服用できるという中性脂肪対策用のお薬が発売され、さらには、動脈硬化をおさえるEPA製剤(青魚の成分を錠剤にしたもの)も発売されています。
患者さんの脂質異常症の種類・動脈硬化の度合いに応じて、多剤で対応していく、それが、脂質異常症への戦略ですね。