さて、開業してから、やはり自分自身で、<自分を信じてよかった>と
思った症例が、何例かありました。
体の不調や痛み、というものは、目にみえる数値や形であらわすことが
できません。
<心の病気じゃないの?>
<仕事・育児疲れじゃないの?>
<薬だしておくわ>
と、先生が言ってしまうと、その病状の精査加療は、そこで終わってしまいます。
でも、患者さんは、本当に、そんな思いで来院しているんでしょうか?
ご本人達だって、<心かも?><疲れかも?>と思いながら、でも、受診
したくなるほど、悩んでいるのでは?
内科医である以上、心かも?疲れかも?筋肉や骨の痛みかも?と思う前に
本当に内臓の異常じゃないのか?癌などの悪性疾患じゃないのか?膠原病
といった免疫疾患ではないのか?と疑い、私のクリニック、私の能力でできるところまで
探りをいれて、そして、その先の、然るべき、さらなる検査のできる機関で精査を
受けてもらいたい、と、切実に思っています。
そして、あらゆる角度からの精査を受けてから、<内科の範疇ではありませんでした>
といって、対象の科目を受診して頂きたい、と、そう導くのが、自分の仕事であるとも
思っています。
<not doing well>
なんとなくおかしい・・(という風に、私は、診察上は理解しています)。
学生の時に、小児科の授業中に、何度も何度も、これを見逃さないのが大事だと
教わりました。
今、同級生たちと会食などをするときには、本当に、これを感じ取り、そして、
的確な検査、医療機関、対象科目に送り出せることが、医師としての力だね、という
話をするようになりました。
<先生との出会いで、本当に、助かりました>
<先生と出会えてよかった>
一人でも多くの患者さまに、そう感じて頂けるように、日々、精進していきます。
(そのためには、本当に、たくさんの人たちのお力をお借りしています。みなさん
ありがとうございます。)